いつか私は鳥になる
「…ねえ」
騒がしいクラスの様子をボーッとしながら見ていたら隣から声が聞こえた。
女子特有の綺麗なソプラノの声だった。
「何?」
首だけを動かして隣の人を見る。
その瞬間息を呑んだ。
大きくパッチリとした目
薄いピンクの頬
愛らしい唇
長く綺麗にウェーブがかかった髪
隣人は見る人全員が惹きつけられるような人間離れしたとても美しい女の子だった。
「ねぇ、どうしてぶすっとした顔してるの?」
再び聞いた彼女の声はまるで透き通る水のように綺麗だった。
きっと賛美歌とか歌わせたら抜群に上手いと思う。
でも質問の内容は大きなお世話というものだ。
だから私はキツい声で言った。
「関係ないでしょ。ほっといて」
「今日は入学式なのよ?
新しい門出の始まりじゃない。
そんなぶすっとした顔していたらせっかくのお祝い気分も台無しになるじゃないの」
まったくベラベラ喋る女だ。
さっきのほっといてという声は聞こえなかったらしい。
だから私は無視することにした。
それにかまわず彼女はベラベラ喋り続ける。
騒がしいクラスの様子をボーッとしながら見ていたら隣から声が聞こえた。
女子特有の綺麗なソプラノの声だった。
「何?」
首だけを動かして隣の人を見る。
その瞬間息を呑んだ。
大きくパッチリとした目
薄いピンクの頬
愛らしい唇
長く綺麗にウェーブがかかった髪
隣人は見る人全員が惹きつけられるような人間離れしたとても美しい女の子だった。
「ねぇ、どうしてぶすっとした顔してるの?」
再び聞いた彼女の声はまるで透き通る水のように綺麗だった。
きっと賛美歌とか歌わせたら抜群に上手いと思う。
でも質問の内容は大きなお世話というものだ。
だから私はキツい声で言った。
「関係ないでしょ。ほっといて」
「今日は入学式なのよ?
新しい門出の始まりじゃない。
そんなぶすっとした顔していたらせっかくのお祝い気分も台無しになるじゃないの」
まったくベラベラ喋る女だ。
さっきのほっといてという声は聞こえなかったらしい。
だから私は無視することにした。
それにかまわず彼女はベラベラ喋り続ける。