いつか私は鳥になる
「今日はお天気よくて本当によかったわよね。
絶好の入学式日和って感じ!春の風が気持ちいいわ!
ねぇ、あなたもそう思わない?」

私は彼女を視線にいれないように横を向いていた。
それでも高い声は私の耳に入ってくるわけだからウザイという気持ちがおさまらない。

「やっぱり春のポカポカ陽気は最高ね!!
花の香りが爽やかな風にのせられて鼻孔をくすぐるの!
くすぐったくなるけどそこがまたいいのよね」

見た目とは別におてんばらしい。
ついにイライラが頂点にのぼって我慢の尾が切れた。

―…バンッ!!!…―

「いい加減にして!!
さっきからベラベラベラベラ一人で勝手に喋ってウザいったらありゃしないわ!!
お願いだから静かにしてよ!只でさえ入学式だって気が重いの!!
これ以上私をイライラさせないで!!」

私は強く机を叩いて勢いよく立ち上がって彼女に怒鳴った。
クラス中が今度こそ沈黙してしまい、私に注目する。
でも今の私はそんな視線気にしない。
言いたいことは言ったからスッキリした。
彼女は目を丸くしている。
びっくりしているのだろう。
私はガタンと音をたてて椅子に座り直した。
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