いつか私は鳥になる
一章…天使との出会い
桜が満開になり、真っ青な空に白い雲が散っている春のとある日。
私の新しい人生の幕が開く特別な一日でもある。

「晴れて良かったわね空。
絶好の入学式日和じゃない」

薄ピンクのスーツを身に纏っていつもよりバッチリお化粧をきめているお母さんが言った。

「別に…入学式なんかどうせ体育館でやるんだから天気なんか雨でも雪でも何でもいいじゃない」

私は着慣れていない真新しい制服のスカートの裾を引っ張りながら反論した。

「もう、すぐに反論するんだからこの子は。ハァ…、この子こんな調子で友達出来るのかしら」

わざとらしくため息をつきながら嫌味をいうお母さん。
人の友達の心配するより自分の外見を心配しろっつーの。
今日の朝お化粧しているときだって、またシワが増えたわ〜なんて大騒ぎしてたくせに。
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