バンビ
ふと手にした雑誌には、さっきまでモデルとしてキリッとした顔をしてショーに望んでいたビトが、アイドルスマイル全開でもう一人の男子と一緒に表紙に載っている。
なんだか、アキラってやつともうすぐデビューするとかで、その雑誌には二人の細かいプロフィール的なことが書いてあった。
そのプロフの後には、二人のインタビューもあって、ビトのところには「長い黒髪の日本人的な女性が好き」だなんて書いてある。
他にも詳しく書いてあったけど、完璧にモモの事をピンポイントで言ってるなってのが、読んでいて凄く良くわかった。
これを読んで、モモの存在を知ったファンの女は、どう思うんだろう?
きっと、嫉妬に狂うだろうな…
40分ほど待っただろうか?
笹沼さんに連れられて、全く別人のようになったモモが、恥ずかしそうに俺のところにやってきた。
さっきまで胸まで届くくらい長く伸ばしていた黒髪が、ベリーショートになっていて、小さな顔がより小さく見える気がする。
前髪もはっきり表情がわかるくらい、まゆげより短くなっていた。
「もう少し残しておくって聞いたんだけど、思いきって切ってくれてってモモちゃんがいうからさ・・・」
でも可愛いでしょ?って笹沼さんが自慢げにモモを眺めてそう言った。
「さすが、カリスマ美容師!?」
俺はわざと大袈裟に褒めた。
「お前、短いのも似合うな・・・かわいいじゃん?」
そう言ってやると、モモは俯いてありがとうと聞こえないくらいの声で答えた。
一瞬また泣いてんのかって不安になったけど、顔を上げたときには以前のような笑顔に戻っていてホッとする。
なんだか、アキラってやつともうすぐデビューするとかで、その雑誌には二人の細かいプロフィール的なことが書いてあった。
そのプロフの後には、二人のインタビューもあって、ビトのところには「長い黒髪の日本人的な女性が好き」だなんて書いてある。
他にも詳しく書いてあったけど、完璧にモモの事をピンポイントで言ってるなってのが、読んでいて凄く良くわかった。
これを読んで、モモの存在を知ったファンの女は、どう思うんだろう?
きっと、嫉妬に狂うだろうな…
40分ほど待っただろうか?
笹沼さんに連れられて、全く別人のようになったモモが、恥ずかしそうに俺のところにやってきた。
さっきまで胸まで届くくらい長く伸ばしていた黒髪が、ベリーショートになっていて、小さな顔がより小さく見える気がする。
前髪もはっきり表情がわかるくらい、まゆげより短くなっていた。
「もう少し残しておくって聞いたんだけど、思いきって切ってくれてってモモちゃんがいうからさ・・・」
でも可愛いでしょ?って笹沼さんが自慢げにモモを眺めてそう言った。
「さすが、カリスマ美容師!?」
俺はわざと大袈裟に褒めた。
「お前、短いのも似合うな・・・かわいいじゃん?」
そう言ってやると、モモは俯いてありがとうと聞こえないくらいの声で答えた。
一瞬また泣いてんのかって不安になったけど、顔を上げたときには以前のような笑顔に戻っていてホッとする。