バンビ
「そういえばさ、エイジ君の彼女ってどんな人?」
モモはこっちも見ないでラーメンを食べながら話した。
「俺、彼女いねーよ。」
それだけ言うと、何でって聞き返される。
「だってそれ、彼女さんにつけられたんじゃないの?」
またさっきの赤い痣を指差されて、モモは不思議そうに首をかしげた。
なんだよ、そういうことは知ってるのかよ・・・
なんも知らなそうな顔しやがって
「別に、彼女じゃなくても、そういうことはするだろ?」
もうめんどくさくなって、正直にそう言ったら、そんなもんなの?ってまた不思議そうな顔をされた。
なんか、そういうことを女子と話したくねーなーって思ってるのに、モモは興味深々でいろいろ聞いて来るので、なんか調子が狂うわ。
「杏仁豆腐食うか?」
ほぼラーメン食べ終わったようだったのを見計らって、会話を変えるためにわざとそう言ったら、食べるってニコっと上目ずかいで見つめるモモ・・・
あーなんかこいつ、計算してやってんなってわかったけど、男はこういうの弱いんだよ・・・
わかってても、なんかこっちまで顔が赤くなる。
あれ?
なんか俺達ってさ、
さっきからカップルみたいな事してねーか??
自然とそうなっていたので今まで気付かなかったけど・・・