バンビ
mother
うちに帰ってきたら、なぜかエイジが居間でぽかんとして固まっていた。
「どうしたの?」
って声をかけてみたけど、「ああレンか」と言ったきり、また黙り込んでしまう。
不思議に思ってエイジの視線をおうと、いつものようにべべさんがうちのテレビを占領してゲームをしているだけだった。
「なに?べべさんがどうかしたの?」
エイジに話しかけてみても、一向にちゃんとした反応がない。
「ああ、蓮君もお帰りなさい。」
そんな僕に気づいて、べべさんが振り返って挨拶してくれる。
「ただいま。ねえなんかあったの?」
今度はべべさんに聞いてみたら、何のこと?って不思議そうにしていた。
「ああ、その子がモモちゃんの新しい彼氏?」
ビトとモモが別れたこと、べべさんもやっぱり知ってんだ。
相変わらず、なんでもはっきり言う人だな…
ほんとにビトのお母さんなのかな?
「違いますけど。」
エイジが珍しく、もじもじしながらそんな風に言うから、思わず笑いそうになる。
「なあ、もしかして本物?」
僕にだけ聞こえるような声でエイジが囁くから、やっと気がついた。
一応べべさんは、世界的なスターだったんだって…
そうだよな…あのBabyが、こんな目黒のはずれの小さな花屋の一角でゲームしてるほうがおかしいんだよな、普通。
でも、僕たちにとっては、べべさんはいつもうちに来てる近所のおばさん的な存在でしかないんだけどね。
「どうしたの?」
って声をかけてみたけど、「ああレンか」と言ったきり、また黙り込んでしまう。
不思議に思ってエイジの視線をおうと、いつものようにべべさんがうちのテレビを占領してゲームをしているだけだった。
「なに?べべさんがどうかしたの?」
エイジに話しかけてみても、一向にちゃんとした反応がない。
「ああ、蓮君もお帰りなさい。」
そんな僕に気づいて、べべさんが振り返って挨拶してくれる。
「ただいま。ねえなんかあったの?」
今度はべべさんに聞いてみたら、何のこと?って不思議そうにしていた。
「ああ、その子がモモちゃんの新しい彼氏?」
ビトとモモが別れたこと、べべさんもやっぱり知ってんだ。
相変わらず、なんでもはっきり言う人だな…
ほんとにビトのお母さんなのかな?
「違いますけど。」
エイジが珍しく、もじもじしながらそんな風に言うから、思わず笑いそうになる。
「なあ、もしかして本物?」
僕にだけ聞こえるような声でエイジが囁くから、やっと気がついた。
一応べべさんは、世界的なスターだったんだって…
そうだよな…あのBabyが、こんな目黒のはずれの小さな花屋の一角でゲームしてるほうがおかしいんだよな、普通。
でも、僕たちにとっては、べべさんはいつもうちに来てる近所のおばさん的な存在でしかないんだけどね。