バンビ
「大丈夫か?」

ことが終わった後も俺たちはずっと抱き合ったまま横になっていた。


「うん、大丈夫。」

まだ息の整わないモモの頭をなでてそのままおでこにキスを落とす。

汚してしまってないかシーツを見ても、出血している事もないみたいだ。
ただ、二人の汗でかなり濡れてしまっていたけれども。


「ありがとう、エイジ君・・・」


そういって俺の胸に顔をうずめてくるしぐさに、思わずもう一回って思ってしまったけれども、安心したとたん二人とも一緒にお腹が鳴ってしまった。



「なんかおなか空いたね。」


「そうだ、朝から何も食べてないじゃん。」


枕もとの時計を見ると、もう夕方で、冷房も付け忘れていた事に今さら気付く。



それだけお互い夢中になっていたってこと。





なんか食べなきゃな

「じゃあ、わたし何か作ろうか?」





ああでもその前に、シャワーを浴びなくちゃな。


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