バンビ
時間が来て店を出ると、何故か店の外には女の子が数人集まっていて、ちょっとその状態にドン引きする。
なんだこれ?
「ビト~!」
僕の後に出てきたビトに向かって、黄色い声が飛び交っていて、ああ追っかけの子かと思い出した。
ああ、どっかのSNSかなんかでここに居るってばれたんだなと一瞬で思う。
「ゴメンネ、今日はプライベートだから、みんな帰って。」
そんな異様な光景にも、ビトは集まってくれている女の子たちに丁寧に対応してあげて、やんわりと断っていた。
あれ?
一人見覚えのある女の子が居て、誰だっけなって思い出そうとしたんだけど・・・
みんなが一人ひとり帰っていく中で、その子だけはしぶとく残っていてビトは最後にその子にも話しかけていた。
「百花、もうついてくんなよ、しつこいぞ。」
やけにその態度が冷たくて僕はびっくりした。そんなビトはじめてみたから。
「私にはちゃんと怒ってくれるんだね。」
彼女は不適に笑って、じゃあまたねって手を振って権之助坂を降りていった。
その姿が、ああちょっと前のモモに似てるなって思った瞬間思い出した。
ああ、この前ビトの出たMステに出ていたアイドルの女の子だ。
「ビト、あの子となんかあったの?」
ビトはめんどくさそうに、うなだれていた。
「あいつはストーカーだよ。」
「え?」
前にも似たようなことはあったけど、こうはっきりとビトが口にしたにははじめてのような気がした。
「この前モモの髪を切ったって人?」
お父さんが言っていたことを思い出してそう聞いてみたら、それは違うけどという。
「でも、最近ホントにどこにでもくるんだよ… テレビ局でもよく会うしさ。」
なんだか色々と心配になってきた。
モモが日本にいる唯一の望みみたいだったのに、それが無くなってこっちでもやっていけるのかな?
「ビト、これから大丈夫? 僕に出来ることあったら、なんでも言ってよ!」
彼女が見えなくなると、ビトはやっといつもの笑顔を取り戻して微笑む。
「この仕事は、いつでも大丈夫じゃなきゃいけないんだよ。
レンはさ、ずっとそのままでいて、ずっと親友のままでいてくれればそれだけでいいよ。」
僕はもちろんだよって答えた。
たとえビトが闇に落ちきったとしても、僕が救ってあげるんだ。
なんだこれ?
「ビト~!」
僕の後に出てきたビトに向かって、黄色い声が飛び交っていて、ああ追っかけの子かと思い出した。
ああ、どっかのSNSかなんかでここに居るってばれたんだなと一瞬で思う。
「ゴメンネ、今日はプライベートだから、みんな帰って。」
そんな異様な光景にも、ビトは集まってくれている女の子たちに丁寧に対応してあげて、やんわりと断っていた。
あれ?
一人見覚えのある女の子が居て、誰だっけなって思い出そうとしたんだけど・・・
みんなが一人ひとり帰っていく中で、その子だけはしぶとく残っていてビトは最後にその子にも話しかけていた。
「百花、もうついてくんなよ、しつこいぞ。」
やけにその態度が冷たくて僕はびっくりした。そんなビトはじめてみたから。
「私にはちゃんと怒ってくれるんだね。」
彼女は不適に笑って、じゃあまたねって手を振って権之助坂を降りていった。
その姿が、ああちょっと前のモモに似てるなって思った瞬間思い出した。
ああ、この前ビトの出たMステに出ていたアイドルの女の子だ。
「ビト、あの子となんかあったの?」
ビトはめんどくさそうに、うなだれていた。
「あいつはストーカーだよ。」
「え?」
前にも似たようなことはあったけど、こうはっきりとビトが口にしたにははじめてのような気がした。
「この前モモの髪を切ったって人?」
お父さんが言っていたことを思い出してそう聞いてみたら、それは違うけどという。
「でも、最近ホントにどこにでもくるんだよ… テレビ局でもよく会うしさ。」
なんだか色々と心配になってきた。
モモが日本にいる唯一の望みみたいだったのに、それが無くなってこっちでもやっていけるのかな?
「ビト、これから大丈夫? 僕に出来ることあったら、なんでも言ってよ!」
彼女が見えなくなると、ビトはやっといつもの笑顔を取り戻して微笑む。
「この仕事は、いつでも大丈夫じゃなきゃいけないんだよ。
レンはさ、ずっとそのままでいて、ずっと親友のままでいてくれればそれだけでいいよ。」
僕はもちろんだよって答えた。
たとえビトが闇に落ちきったとしても、僕が救ってあげるんだ。