バンビ
二人が酔っぱらってどうしょうもない女子トークをずっとしてるので、僕はカレーを食べながらテツさんと話していた。
週末だからちょっと忙しそうだったけど、バイトの人も結構いたので、テツさんもちゃんと話しにのってくれる。
「そういえば、どうして話さなくなっちゃったんですか?」
エイジの事をそんな風に聞いてみた。
「あいつさ、俺とリンダができてるって思い込んでんだよな、なんもないのにな。」
あれはただのファンだからって、そんな風にリンダさんの事をいった。
「でもアイツ、色々家庭環境とか複雑だからな… エイジに適当な嘘いってんだろうな…」
だけど、バンドやってるとモテるってよく聞くし、グルーピーみたいなもんなんじゃないかって僕もちょっぴり思ってたけどな。
「テツさんめっちゃモテそうだけどな、違うんですか?」
「ハードコアのファンなんて9割方男だぜ、女子のファンなんてリンダぐらいだよ。
この店にもしょっちゅう来てるしな。」
ビックリするぐらいモテないぜってそう笑っていった。
「アイツはモテるだろ?小さい頃から優しいから、特に女には。」
エイジの事をそんな風に愛しそうに話すのが、父親の顔だなって思う。
「ミチルが小さい頃から色々教えてたからな。俺たちできちゃった婚だから、そういうのはダメだって。アイツにも苦労ばっかかけちゃってるしなぁ…」
きっとミチルさんの事も、すごく大事にしてるんだろうなって、テツさんの声を聞いてるとわかる。
「なんで週末婚にしてるんですか?」
そう気になって聞いてみた。
「十代からずっと一緒だから、ちょっと離れてた方がうまくいくかなって思って。子育て中はお互い自由なんてなかったからさ、ミチルの仕事も一人の方がやり易いだろうし。
だから、エイジが中学に入った頃にはそうしようって決めたんだ。」
でも、ずっと父親がいなかったってエイジは言ってた気がするんだけど、違うのかな?
「こんな仕事だから、俺あんまり夜にうちにいることなかったし、一緒に住んでたときもすれ違いが多かったかもな…」
なんかエイジが言ってたイメージとずいぶん違うんだな。
ちゃんと話せば良いのに。
「レンはなんかうまくやってそうだな、カオリちゃんと。」
彼女達の笑い声を聞きながらそう聞かれたので、ハイって答える。
「まだなんかどうしても友達感覚が抜けないんですけどね…
彼女あんな感じだから、どうしてもこうロマンチックな感じにならないって言うか…」
又余計なこと言いそうな気がしたけど、テツさんは大人だからいいかと思った。
「でもさ、レンは見る目あるよ。ああいう女の子の良さがわかる男ってなかなかいないぜ。」
そうやってちょいちょいカオリさんの事を誉めてくれるのが、なんだか嬉しかった。
「そうだ、呼び方変えてみろよ。なんかふたり見てると、よそよそしい感じするもん。呼び捨てにしてみるとかさ…」
ああなるほど…
ずっとカオリさんって呼んでたけど、呼び捨てにしたことなかったなぁ。
あの時でさえもそうだったなぁ…
それからは、まだ二回目してないって思い出して、悶々としてしまった。
週末だからちょっと忙しそうだったけど、バイトの人も結構いたので、テツさんもちゃんと話しにのってくれる。
「そういえば、どうして話さなくなっちゃったんですか?」
エイジの事をそんな風に聞いてみた。
「あいつさ、俺とリンダができてるって思い込んでんだよな、なんもないのにな。」
あれはただのファンだからって、そんな風にリンダさんの事をいった。
「でもアイツ、色々家庭環境とか複雑だからな… エイジに適当な嘘いってんだろうな…」
だけど、バンドやってるとモテるってよく聞くし、グルーピーみたいなもんなんじゃないかって僕もちょっぴり思ってたけどな。
「テツさんめっちゃモテそうだけどな、違うんですか?」
「ハードコアのファンなんて9割方男だぜ、女子のファンなんてリンダぐらいだよ。
この店にもしょっちゅう来てるしな。」
ビックリするぐらいモテないぜってそう笑っていった。
「アイツはモテるだろ?小さい頃から優しいから、特に女には。」
エイジの事をそんな風に愛しそうに話すのが、父親の顔だなって思う。
「ミチルが小さい頃から色々教えてたからな。俺たちできちゃった婚だから、そういうのはダメだって。アイツにも苦労ばっかかけちゃってるしなぁ…」
きっとミチルさんの事も、すごく大事にしてるんだろうなって、テツさんの声を聞いてるとわかる。
「なんで週末婚にしてるんですか?」
そう気になって聞いてみた。
「十代からずっと一緒だから、ちょっと離れてた方がうまくいくかなって思って。子育て中はお互い自由なんてなかったからさ、ミチルの仕事も一人の方がやり易いだろうし。
だから、エイジが中学に入った頃にはそうしようって決めたんだ。」
でも、ずっと父親がいなかったってエイジは言ってた気がするんだけど、違うのかな?
「こんな仕事だから、俺あんまり夜にうちにいることなかったし、一緒に住んでたときもすれ違いが多かったかもな…」
なんかエイジが言ってたイメージとずいぶん違うんだな。
ちゃんと話せば良いのに。
「レンはなんかうまくやってそうだな、カオリちゃんと。」
彼女達の笑い声を聞きながらそう聞かれたので、ハイって答える。
「まだなんかどうしても友達感覚が抜けないんですけどね…
彼女あんな感じだから、どうしてもこうロマンチックな感じにならないって言うか…」
又余計なこと言いそうな気がしたけど、テツさんは大人だからいいかと思った。
「でもさ、レンは見る目あるよ。ああいう女の子の良さがわかる男ってなかなかいないぜ。」
そうやってちょいちょいカオリさんの事を誉めてくれるのが、なんだか嬉しかった。
「そうだ、呼び方変えてみろよ。なんかふたり見てると、よそよそしい感じするもん。呼び捨てにしてみるとかさ…」
ああなるほど…
ずっとカオリさんって呼んでたけど、呼び捨てにしたことなかったなぁ。
あの時でさえもそうだったなぁ…
それからは、まだ二回目してないって思い出して、悶々としてしまった。