バンビ
「何でこんなに貰ってんのよ…」

さっき一個だけ使ったそれは、テツさんから貰ったヤツで、さっき話してたやつ。あの後悩んでいた僕のために、用意してくれたらしくて10個ぐらい入っていた。

「おかげでちゃんとできたから良いじゃん…」

僕そんなにヤりそうって思ったのか、念のためなのか…


ちょっと恥ずかしくなって、湿ったベットの上で、タオルケットにくるまった。


「ここに置いといて良い?」

うちにもって帰って、家族に見つかったら恥ずかしいからそんな風に聞くと、ちょっと戸惑いながらしょうがないなぁってカオリさんはベットの横にある引き出しにしまってしまう。


「明日休みだったよね?」

僕がくるまってるタオルケットにカオリさんも潜り込んでくる、そのままただ優しく抱きしめた。


「休みだよ…」

カオリさんはそう言いながら目を閉じるから、もう寝ちゃうのかなぁってがっかりする。


「さっきさ、わざとでしょ?」

ちょと酔っぱらって、勢いでしようとしてるなってのがわかってた。

そういう女の子のやりそうなことわかるんだよ。

「だって、素面じゃ誘えないもん。」

そんな風に照れている彼女が、また可愛らしい。




今までそういうの嫌だったはずなのに、カオリさんだとウエルカムだなってぼんやりと思う。



「ねえ、足りなくない?」

僕は足りないなあって思ってそういったら、カオリさんが僕の胸に顔を埋めてくるからくすぐったい。

「はい、足りないです…」

僕の顔が見れないのか、恥ずかしがってそのままそう答えてくれる。
のぞきこむと、耳まで真っ赤になってるのがわかった。


「じゃああと何回できるかな?」













結局、朝まであと三回やりましたとさ。








< 215 / 266 >

この作品をシェア

pagetop