バンビ
その日も同じようにお弁当を公園で二人で食べて、表参道駅に送っていく途中、バッタリとビトの父親に会った。
テレビでよく見てる顔、40過ぎた今でも、キラキラしたアイドルオーラが駄々漏れだ…
かずなりさんに会ったときの雰囲気とは全然違うなって思った。
あの人は、意外と普通だったから。
モモが俺の事を紹介してくれる、
「どうもはじめまして」
適当に挨拶すると、その人ジュンさんはニコニコして
「そっかぁ、紅緒に聞いてたけど、そっかぁ~」
何て言われる。
って言うか、紅緒って誰だって思ったら、Babyのことだったんでちょっとビックリした。
本名公表してないよな確か。
「これから暇?お茶でもしない?」
そんな風に誘ってくれる。社交辞令かもしれないけど、大人だな…
「私はこれから帰るだけなんですけど、エイジ君はお店に戻らないといけないから…」
そんな風にモモが言ってくれたけど、ジュンさんは俺のバイト先が何処か聞いてきたのでお店の名前を教えてあげた。
「ああ、ビトがモデルやってたブランドか。行ってみていい?」
「いいっすけど、モモはどうする?」
そう聞くと、ちょっと悩んだあと、またお店に戻ってきてくれることになった。
店に着くと、店長とかみんなちょっとざわついて、いつもよりいらっしゃいって声が半トーン高くなってる。
「お前どこから連れてきたんだよ。」
店長の岩渕さんに聞かれて、モモの父親がかずなりさんなんだって教えると、ああって納得された。
「ちょっとこれ見せて貰えますか?」
ジュンさんは意外と紳士的に買い物をする。
俺が色々と好きそうなのを探したり、サイズ違いを持ってきたりすると、どれがいいなんて聞かれる。
「これなんかシンプルなんですけど、ここのステッチに凝ってて、着やすいんですよ。色々合わせやすいし便利っすよ。」
いつものように普通に接客する。
モモはずっと隅っこに方でライヴDVDなんかを見ていた。
「こっちなんかさ、カズにどうかな?」
ああ、かずなりさんに買うのかって思って、あの人のイメージだと白と黒だなってふと思った。
素材の柔らかい、白と黒の色違いのシャツを薦めてみる。
着ると結構色っぽい感じのやつ。
「へえ、お前のアイツのイメージってこんな感じなんだ。」
急にフランクな口調になって、親戚のおじさんと話してるみたい。
「お茶の間では、可愛いおちゃらけたおっさんみたいだろ、カズって。でもりんさんとかの前では違うもんな…」
なにかを思い出すように、そのシャツを手にとってじっくりと見ている。
「あいつが一番色々考えてて大人なんだよな…」
なんだか噂通り、仲が良いんだろうなって感じた。
テレビでよく見てる顔、40過ぎた今でも、キラキラしたアイドルオーラが駄々漏れだ…
かずなりさんに会ったときの雰囲気とは全然違うなって思った。
あの人は、意外と普通だったから。
モモが俺の事を紹介してくれる、
「どうもはじめまして」
適当に挨拶すると、その人ジュンさんはニコニコして
「そっかぁ、紅緒に聞いてたけど、そっかぁ~」
何て言われる。
って言うか、紅緒って誰だって思ったら、Babyのことだったんでちょっとビックリした。
本名公表してないよな確か。
「これから暇?お茶でもしない?」
そんな風に誘ってくれる。社交辞令かもしれないけど、大人だな…
「私はこれから帰るだけなんですけど、エイジ君はお店に戻らないといけないから…」
そんな風にモモが言ってくれたけど、ジュンさんは俺のバイト先が何処か聞いてきたのでお店の名前を教えてあげた。
「ああ、ビトがモデルやってたブランドか。行ってみていい?」
「いいっすけど、モモはどうする?」
そう聞くと、ちょっと悩んだあと、またお店に戻ってきてくれることになった。
店に着くと、店長とかみんなちょっとざわついて、いつもよりいらっしゃいって声が半トーン高くなってる。
「お前どこから連れてきたんだよ。」
店長の岩渕さんに聞かれて、モモの父親がかずなりさんなんだって教えると、ああって納得された。
「ちょっとこれ見せて貰えますか?」
ジュンさんは意外と紳士的に買い物をする。
俺が色々と好きそうなのを探したり、サイズ違いを持ってきたりすると、どれがいいなんて聞かれる。
「これなんかシンプルなんですけど、ここのステッチに凝ってて、着やすいんですよ。色々合わせやすいし便利っすよ。」
いつものように普通に接客する。
モモはずっと隅っこに方でライヴDVDなんかを見ていた。
「こっちなんかさ、カズにどうかな?」
ああ、かずなりさんに買うのかって思って、あの人のイメージだと白と黒だなってふと思った。
素材の柔らかい、白と黒の色違いのシャツを薦めてみる。
着ると結構色っぽい感じのやつ。
「へえ、お前のアイツのイメージってこんな感じなんだ。」
急にフランクな口調になって、親戚のおじさんと話してるみたい。
「お茶の間では、可愛いおちゃらけたおっさんみたいだろ、カズって。でもりんさんとかの前では違うもんな…」
なにかを思い出すように、そのシャツを手にとってじっくりと見ている。
「あいつが一番色々考えてて大人なんだよな…」
なんだか噂通り、仲が良いんだろうなって感じた。