バンビ
プレゼント
門限を過ぎてしまったモモを非情にもそのまま俺に丸投げして、レンはさっさとカオリンを介抱するとか言う口実で彼女のうちにいそいそと帰ってしまった。
「送ってくよ」
いつものように、モモを家まで送ってやろうと駅の改札を入ろうとしたとたん、Tシャツのすそをつかまれて「帰りたくない」なんて、モモが俯いて呟く。
ちょっとまて、それはずりーだろ、誕生日までしないって言ったのに全然わかってねーなこいつはって思いながらしばし考えた。
あんなこと決めなけりゃ、速攻ホテルでも連れ込んで・・・とか一瞬考えたけど、今日はもう金もないし、家につれて帰るにもな・・・
あ、そうか、そのほうが好都合かって逆に考え直して、
「俺んち来るか?今日は母さん居るし。」って答えていた。
母さん居れば、何とか我慢できるかもしれないと思いたって、速攻メールしてこれからモモと帰ると伝えた。
二人で中野から高円寺までの道を歩く。
モモはやたら嬉しそうで、そんな彼女を見ているだけでも嬉しくなってきていた。
ついさっきまでのことなのに、リンダのことはもう吹っ切れたなって、我ながら実感している。
家の近くには俺たちの高校もあるから、その風景をモモと2人で外から眺めながら歩いた。
「私も一緒の高校だったらよかったのにな・・・」
そんな風に言うけど、きっと俺は共学の高校なんかにモモが居たら、毎日ひやひやして落ち着かないと思う。
きっといろんな男に絡まれるモモを見たら、たいしたことなくても毎日やきもちを焼きそうだ。
あまり会えないのは寂しいけれど、やたら近すぎるのもどうかと思うし、今のこの距離感はいい感じじゃないかなって思う。
あの厳格な女子高だったら、モモが変なのに声かけられることもなさそうだしな。
2人で手を繋いで、夜の街をただ歩いているだけなのに、なんだかとても楽しくて、家までの結構な距離があっという間に感じた。
うちにつくと、母さんが快くモモを出迎えてくれて、彼女も安心してくつろいでくれるような雰囲気になっていた。
俺は部屋でいつもの部屋着に着替えて、リビングで待っていたモモのところに戻ると、母さんと何かないしょ話っぽいことを話してたらしくて、俺の顔を見ると慌てて話題を変えだすのでなんだよって思ったけど。
母さんがいつも入れてくれる、ハーブティを一緒に飲む。
そうえば、モモがこの前入れてくれたお茶も、こんな味だったっけって思い出していた。
母さんがさっさと自分の部屋に戻ってくれたので、安心してモモの手を握り締めると、びっくりしたように彼女は俺の顔を見てはにかんだ。
大丈夫だよ、今日は何もしないからなと心に誓ったものの、やっぱり気持ちが押さえられそうもなくて、
「先に風呂入っていいぞ。」
なんて口走っていた。
「送ってくよ」
いつものように、モモを家まで送ってやろうと駅の改札を入ろうとしたとたん、Tシャツのすそをつかまれて「帰りたくない」なんて、モモが俯いて呟く。
ちょっとまて、それはずりーだろ、誕生日までしないって言ったのに全然わかってねーなこいつはって思いながらしばし考えた。
あんなこと決めなけりゃ、速攻ホテルでも連れ込んで・・・とか一瞬考えたけど、今日はもう金もないし、家につれて帰るにもな・・・
あ、そうか、そのほうが好都合かって逆に考え直して、
「俺んち来るか?今日は母さん居るし。」って答えていた。
母さん居れば、何とか我慢できるかもしれないと思いたって、速攻メールしてこれからモモと帰ると伝えた。
二人で中野から高円寺までの道を歩く。
モモはやたら嬉しそうで、そんな彼女を見ているだけでも嬉しくなってきていた。
ついさっきまでのことなのに、リンダのことはもう吹っ切れたなって、我ながら実感している。
家の近くには俺たちの高校もあるから、その風景をモモと2人で外から眺めながら歩いた。
「私も一緒の高校だったらよかったのにな・・・」
そんな風に言うけど、きっと俺は共学の高校なんかにモモが居たら、毎日ひやひやして落ち着かないと思う。
きっといろんな男に絡まれるモモを見たら、たいしたことなくても毎日やきもちを焼きそうだ。
あまり会えないのは寂しいけれど、やたら近すぎるのもどうかと思うし、今のこの距離感はいい感じじゃないかなって思う。
あの厳格な女子高だったら、モモが変なのに声かけられることもなさそうだしな。
2人で手を繋いで、夜の街をただ歩いているだけなのに、なんだかとても楽しくて、家までの結構な距離があっという間に感じた。
うちにつくと、母さんが快くモモを出迎えてくれて、彼女も安心してくつろいでくれるような雰囲気になっていた。
俺は部屋でいつもの部屋着に着替えて、リビングで待っていたモモのところに戻ると、母さんと何かないしょ話っぽいことを話してたらしくて、俺の顔を見ると慌てて話題を変えだすのでなんだよって思ったけど。
母さんがいつも入れてくれる、ハーブティを一緒に飲む。
そうえば、モモがこの前入れてくれたお茶も、こんな味だったっけって思い出していた。
母さんがさっさと自分の部屋に戻ってくれたので、安心してモモの手を握り締めると、びっくりしたように彼女は俺の顔を見てはにかんだ。
大丈夫だよ、今日は何もしないからなと心に誓ったものの、やっぱり気持ちが押さえられそうもなくて、
「先に風呂入っていいぞ。」
なんて口走っていた。