バンビ
なんとなく、言われるままに、部活が終わったあと、駅前のエイジのマンションまで行くことになった。


先に帰っていたエイジは、今日はやけに早いじゃんとかなんとか言って、居間に僕を通してくれる。


「夕飯食ってくだろ?」


そんなことを言いながら、みちるさんを呼びにいった。


「母さん、レンがきたからさ、なんか作ってよ。」


みちるさんは、この前とは違って、うちの母さんがいつも着ているようなTシャツとジーンズ姿で、髪もきちんとまとめてあった。

こうしてると、やっぱ綺麗なお母さんって感じだよな・・・



「レン君いらっしゃい。なんか食べたいものとか、食べれないものとかある?」

そう優しく聞いてくれたので、好き嫌いはなにもないですって笑顔で答えたら、嬉しそうにじゃあ適当に作るねって、キッチンで食事の用意をしてくれた。



「みちるさんも、なんか料理とかうまそうだよね?」


「お前の母さんほどじゃないんじゃね?普通だと思うよ。」


そんなことを言いながら、エイジはいそいそとなんか見知らぬリキュール?の瓶を何本か居間のテーブルに置きながら、なにやら飲み物を作っていた。


グラスと氷と、後はソフトドリンクやら牛乳やらも用意してあって、ちょっとしたバーテンダーっぽい?

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