もしも、世界が美しかったら
「中学のときに愛輝が同じ学年の奴に告られて……」
2人にちょっとした昔話をする。
「俺、相原のことが好きなんだ。付き合ってよ」
「えー…っ。スキじゃないしな」
「付き合って段々と好きになってくれたら良いよ!」
「んー…じゃあ良いよ」
「マジでっ!?」
「うん!最終的には由輝ちゃんと利玖の次に好きになるくらいで良ければっ!」
「………やっぱこの話は忘れて」
「アハハハッッ!」
爆笑する夏琅と來。
「その子も可哀想だなぁ」
「だろ!?俺、それ見て告る気失せたからな!」
「でも、何気に利玖だって入ってんじゃんか」
「………あは」
「ノロケかよ」
「良いじゃねーか!俺にもノロケさしてくれよ!!」
「はいはい」
うぅ、軽く流された…。
「あーもー………、どうにかして由輝に勝ちたい…」
上半身だけベットに倒す。
「ムリだろ」
「由輝もなんだかんだ言って、愛輝大好きだしねぇ」
「お前らなー…」
ちょっとは励ましてくれよ!
お願いだから!!
「恋愛対象として由輝に勝っても全体的には勝てないでしょ。」
グサッと來の言葉が胸に刺さる。