もしも、世界が美しかったら
「ん…っ」
目を開ければいつもの仲間たち。
「あー……昨日はごめんな」
昨日、俺は先生と話をして両親と話をして疲れてしまいその後、すぐに寝てしまった。
「別に気にすんなって」
そう言って笑う利玖に俺は少しだけ違和感を感じる。
――――なんだ?この気持ち…。
でも、今は大切な話があるので
あまり気にしないことにした。
深呼吸して、ゆっくりと話す。
「俺な………助かったんだ」
「うん……」
「もう、…大丈夫……って…ッ」
「うん………」
「もう、…お前ら…のこと………泣かせずに…すむって……ッ…」
「うん………………」
「これからも…ずっと…ッ……お前らと……一緒に…ッ……生きていけるって……ッッ」
涙で言葉が出ない。
俺はまだ………こいつらと一緒に歩いていける。
俺はまだ………こいつらと一緒に思い出をつくれる。
俺はまだ………こいつらと一緒に笑っていられる。
俺はまだ………こいつらと一緒に生きていける。
涙が止まらなかった。
嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて…
一時は何で俺なんだよって恨んだ神様だけど……今、俺は心の底から神様に感謝した。