もしも、世界が美しかったら
「…こ……は…る………」
朦朧とする意識。霞む視界。
悲鳴を上げる体を無視して、這いつくばって小晴の元へ行った。
…既に立ち上がる力なんて無い。
ギュッと小晴の手を握った。
「小晴っ…こは…る…?」
冷たい手、何も映していない目、動かない体、流れる血………。
「小晴……!小晴ッッ!!」
死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな
死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな
死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
やめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろ
やめろやめろやめろやめろやめろ
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
嫌だ嫌嫌だ嫌だ嫌嫌だ嫌 嫌嫌
嫌嫌嫌嫌、嫌 嫌嫌 嫌、嫌 嫌...
ああぁあぁああぁああああぁああ
あぁあぁああぁああああぁあああ
あぁあああああぁぁああああああ
あぁぁあああぁああああぁあああ
あぁあああああぁぁああああぁぁ
ぁああぁぁあああぁああああぁあ
頭の中がぐちゃぐちゃになる。
「…こ……は………る…」