もしも、世界が美しかったら



心の中で自分じゃなくて良かったって安心してるんだ。

「じゃあ…………だから、お前は此処にくるんだ?」

教室じゃ…みんなに可哀想可哀想と言われ、元気だしてとか大丈夫とか、ありきたりな慰めの言葉を浴びなきゃいけないから。

相原は少し困ったみたいに笑ってみんないい人なんだけどねーっと言った。

「でも………碓水はそんなこと、言わないし思わないでしょ?」

「まぁな…。」

「だから…隣にいて楽なんだ。」

「…………………。」

碓水には迷惑な話かもしれないけどね、そう言って俺と同じ様にコロンと横になる相原。


―――じゃあ、

「………何で友達になるわけ?」

隣にいたいなら居れば良い。
誰が隣にいようと俺は関係ない。

だけど……隣に居るからって、
友達になる必要なんかない。

「んーと、ね?可哀想とも思ってないし、碓水の言う同情ってヤツもするつもりはないけど…………何とかしてあげたい!とか…助けてあげたい!とかは、思う。」

ポツリと呟く声が聞こえた。

「大きなお世話なんだよ……」

「でも、このままじゃ小晴クンだって報われないし…。なにより碓水は笑ってる方が似合ってる!」






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