もしも、世界が美しかったら
「まぁ、違うガッコ行ったのは玲だけじゃないけどね。葵って覚えてるでしょ?ほら、双子で有名だった。葵も別のガッコ行ったんだよねー。陸上ガンバる!っつて」
ペラペラと話す理人。
「ま、葵は良いんだ。自分の夢?のために選んだんだから」
「外野の俺たちがとやかく言う権利はどこにもないし。俺は葵のことスキだったから寂しいっちゃ寂しいけど…。」
「でも、玲は違うよね?夢…ましてや罪の意識で俺たちから離れていった訳じゃない。」
「ただ、逃げただけだよね?中学時代のほとんどを一緒に過ごした俺たちといると、いつまで経っても忘れられないから」
「まぁ玲は正義感が強いから俺らとバイバイしただけで忘れるられるほど単純な造りでもないと思うけど…。でも、一時的に忘れてる時もあるんじゃない?」
「こう見えても本当ビックリしたんだよ?いきなり紅鬼族は解散だーなんて…。総長が何言っちゃってんのて感じ?」
「…ベラベラうっせぇぞ、理人」
俺は理人を睨んだ。
一瞬真顔になった理人だがあぁ、と言ってすぐに表情を崩した。
「もしかして……まだあの事件のこと引きずってる??」
「…………っっ!!」