もしも、世界が美しかったら
「当たり前!それに、大体こういうのって言い出したヤツが負けるから大丈夫だって!」
なんて言う利玖にそそのかされ―――……
今にいたる。
要は言い出した由輝ちゃんじゃなくて、私がじゃんけん負けたって事ね。
コンビニで頼まれていた苺アイスとチョコアイス、それから自分のメロンシャーベットを購入して、帰り道を歩く。
あーあ。
やっぱりじゃんけんしない方が良かったな。
それに、こんな夜道を女のコ1人で歩くなんて危ないじゃん!!
何を考えてんだ、あのバカ共は…
はぁ…と、またため息をつく。
―――ドンッ!
「ぅわっ」
「危ねぇだろ!!」
細い路地裏から出てきた数十人の男たちの先頭の奴とぶつかった。
「はぁ?お前の方が危ない………って、もういないし」
怒鳴られて文句を言おうとすればもういない。
なんだ…??
あの慌てた様は何から逃げてるみたいだったけど…。
あ!もしかして、喧嘩でもして警察に負われてるとか〜♪
興味本意で男たちが出てきた路地裏に入っていった。
あ、危ないからよい子のみんなは真似しないでね!!