実話〜頭文字(initial)─K─



もし、Kさんが店長の所へと怒鳴り込みに行ったとしら、面倒な事になります。


何しろ、店長は店舗で一番偉い人間であり、揉め事で変なしこりでも残せば、報復に今後の仕事で嫌がらせを受ける可能性だってあるのですから。



「Kさん……もしかして、店長の所に行くんですか?」


僕が心配そうな顔で尋ねると、Kさんはそっけなく答えたのです。


「いや、洗車するの手伝ってやろうと思ってな……」


その言葉を聞いて、僕はホッと胸を撫でおろしました。



どうやら、僕の考え過ぎだったようです。


(いくら何でも、そこまでやらないよな……)



ところが、そんな僕の考えは甘かったようでした。















Kさんがその後とった行動は、僕の想像を遥かに超えたものだったのです!



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