実話〜頭文字(initial)─K─
実家の親父さんの所から貰って来たこの豚も、すっかりKさんになつき、三匹の犬達とも仲良く暮らしていました。
元来、豚というのは犬と同じ位に知能が高くて、人間と一緒に生活する適応力も持ち合わせているそうなのです。
Kさんちに貰われて来たこの豚は、運が良かったのだと思います。
もし、Kさんの実家に行く事なく家畜農家の所でそのまま飼われていたのなら、ある程度体が大きくなったところで食肉にされてしまっていたのを、こうしてペットとして可愛がられているのですから。
しかし、それから1ヶ月が経ち2ヶ月が経ち……半年近くの月日が流れると、この幸せな豚の運命にも暗雲が立ち込めてきたのです。
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