続†天然姫様と秘密の王子様




「だーかーら!
諦めてって言ってるでしょ――!!!」


「うるせーよっ!
俺は、遥早だけが必要なんだ!」



俺は初めて心愛に怒鳴った。

心愛も怒鳴られるのは初めてらしく、肩をびくっと揺らした。
でもそれは一瞬。

すぐ目つきが変わる。





「っ…遥早っていうんだね、大切な人。
私が、潰してあげるから待ってて。」


潰す…!?

ふざけんな。

そう思ったら俺でも分からないうちに壁を殴っていた。
手から血が流れる。



「巧…!?」


「お前は、人をなんだと思ってんだよ!
おもちゃか!?人形か!?
俺は、お前の思い通りには動かねぇ…
俺は、お前のために生まれたんじゃないんだ!!」



怒りを全てぶつける。

遥早、俺はやっぱりお前が好きだ…
このキモチ受け取ってくれるか…?






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