続†天然姫様と秘密の王子様
目の前に遥早がいるわけでもないのに、俺はずっと問いかけていた。
「なんで、なんでよ…私はずっと巧が好きだったの!
なのに、私より巧のことを知らない子に取られるの!?
可笑しいよね!?
私の方が巧を知ってるはずなのに…うっ」
「遥早は俺のことを全部知ってる。全てな。
俺も遥早のことは知ってる。
俺は!心愛が全部出していないことを知っているんだ!
だから、お前のことは知らない。
たとえ、お前が俺のことを知っててもな、
俺はお前の全ては知らないんだ。
言いたいことわかるか?
俺は、包み隠さずに話してくれる遥早が好きなんだ!」
「巧っ…私…」
泣かれても俺は助けられないんだ。
もうキモチは変わらない。