続†天然姫様と秘密の王子様




「寝てた?」


「うん、少し。でも大丈夫だよ!」


「そっか。」




そこで話が途切れる。

私の今の気持ち言わないと…これじゃ意味がない。




勇気を出して口を開いた。




「巧…あの…」


「ん。」


「ごめん!!」


「はる…

「避けてごめん、逃げてごめん。あのね…私、湊に嫉妬してた。
 巧は私のものなのに、って。
 でも、何にも自信とか無くて…っ」





私ってこんなに泣き虫だったのかな…


今日はずっと涙が溢れてくるよ。



そんな私に、巧はずっとずっと…指先で優しく拭ってくれた。




< 29 / 242 >

この作品をシェア

pagetop