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「……うっ…………うわぁぁああああああ!!!!」
「……南沢くん!!…何があったの?!」


南沢が取り乱し頭を抱える。








…そして………

一言……









「……俺が!!……俺がアイツの『指』を…!!」

「………『指』!?」





永澤も南沢の『指』という言葉でハッとなる…










そして一年前の悪夢を再び思い出す………











『………ごめんなさい…!ホントに申し訳ありません…!』

『……そんな簡単に…許せるはずないでしょ!?謝ればいいと思わないで……!』

『……ウチはお金も無いのよ…!……大学生だからって払ってもらうからね…!……だいたい免許取り立ての子はコレだから恐いのよね…!』

『……お母様…それぐらいに…』
後ろに立つ桜田がそう言うと母親はムッとした顔をした。

『……とにかく、今日はもう帰ってちょうだい!!』


バタンッ!!



ドアが勢いよく閉まる。
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