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「…まぁそれはさておき、今からあなた方二人には、私の大切な人が失った分だけ犠牲を捧げていただく訳ですが…内容は至ってシンプル。……あなた方の目の前に現れた包丁で、ご自分の『指』をサクッと切って、テーブルの窪みにハメていただく………それだけです…」

「……………ッ!!!」

言葉が出ない。




2人が失うのは過去に新島の家族や恋人が失った『指』……


6人分の『指』を犠牲にしなければならない………



「……む…無理よ!そんなの!!」

「……どうぞご自由に。時間内に2人の指を合計6本ハメられなかった場合は、一番はじめにご説明させていただいたように…『凍死』……ゲームオーバーです…。」



ビィィィイイイイ!
00:01:12…

ビィィィイイイイ!
00:01:11…

ビィィィイイイイ!
00:01:10…





新島に合わせて上を見上げるといつしか、天井があと少しで手が届きそうな程にまで歪んでいた……

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