×
携帯はこの部屋の向こうから鳴っている……
でも足を進めるのを躊躇った………
『……プルルルルル…………
留守番電話サービスに接続します………』
留守電に切り替わってしまった……
やはり永澤の携帯は"X"……
新島に没収されたか………
しかし、もう一度ダメ元で同じ番号に発信する………
ピリリリリリ……!!
また電話が鳴り始めた……
しかしどうしても…この『×』の扉より先に足を進めたくない……
何か再びとんでもないことが起こりそうで仕方がなかった………
ピリリリリリ……!!
グッ……
ドアノブに手をかける………
「…………神様……お願いです……!………何も起こりませんようにッ!!!」
ガチャンッ!!