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自分勝手に話を進める女性に思わずカッとなってしまった。
女性はしばらくすると気持ちを落ち着かせた…
「…はぁ………はぁ………ながさわ………永澤 閑(ながさわ しずか)。私はこんなことしてないし、ここがどこだか分かりもしないわ。…あなたもホントに知らないのね…!?」
「あぁ…」
「…と…とにかく電気をつけましょ…」
「…あっ…あぁ…」
手探りを再開すると南沢の隣で横たわっていた男性が大きな体を起こした。
「…うわぁ…!」
「………な…何よ…!」
隣で何か動いたため思わず高い声をあげた…
「………だ…誰だ…!」
「……あ……あぁ……ぁあ…」
どうやら男が目を覚ましたようだ…
周期的にわずかに光る電球が、頭を抑えながら立ち上がる男を照らした…
体つきがよく、口元や顎のヒゲがキレイにならんでいた…
「………誰…?」
永澤が小声で言った。
「……痛ってーー…」
男は目を開けると手探りを始めた…
「……お…おい…!……どこだよ…!……おい!どこなんだよ!!!」