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「…あ…あの!!…すいません!!」

桜田が右手を挙げながらギャラリーの方へ向かった。



「…この施設をご存知の方はいらっしゃいますか…?」


ギャラリーは皆、互いに顔を見合わせ首を傾げた。


「……そうですか………ありがとうございます…」

溜め息混じりに言うとその場を離れた……










「…あっ…!」



ギャラリーに背を向けた途端に後ろから声がした。





振り返ると小柄な若い男の子が半ば申しわけなさそうに手を挙げている。

ギャラリーがそれに気づいて声をあげたようだ。



桜田は飢えている者が食料を見つけたかのように、その男の方へギャラリーをかき分けて行った。



「……き…君、知っているんだね…!?」

挙げていた手を下ろすと小さく頷いた。



まん丸でキレイな目をしていた。


20代だろうか…?


見方によっては高校生にも見えた。


「……この施設って…もともと何だったの…?火事が起こったみたいだけど…」

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