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「…………ぬるいな…。」
「…あまり手をつけない方がいいんじゃないですか…?」
岡本がティーカップに注がれた紅茶に口をつけたため南沢が慌てて留める。

「…ウっせぇーな!!」

飲みかけをそのままソーサーに戻すと部屋を見渡し始めた。



隣に置かれた大きめのポットには同じ紅茶が飲んでくれと言わんばかりにまだまだ入っていた。







「……………そして誰もいなくなった…」
「……?」

南沢がテーブルに広げられた小説を手に取る。


「……何言ってんだお前?」
岡本がしかめた顔で言う。

「……小説ですよ…。アガサクリスティーの………なんか不気味だなぁ…」
「…どういうこと…?」
新島が部屋を見渡しながら近づいてきた。

「………この小説……人が1人ずつ殺されて最後には誰もいなくなる話だから……なんか不気味だなと思って…」

人の死を目の当たりにして5人は改めて寒気を覚えた…




「……チッ!……一体俺らに何をしろってんだよ…!!」



バンッ!!



岡本が鍵がかかった第3の扉を拳で叩いた。

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