ADULT CHILDREN
「なんだ聞いてたんだ。なら話早いじゃん」



もう一人が布団を全部剥ぎ取ってしまった。


「やろうよ?」



「それは…ちょっと…」



どうにかこの場を乗り切るしかないと抵抗する。



「いいじゃん、やった事あるんでしょ?」



男は私の足に指を滑らせる。



「いや、すいません、もう帰ります。」


立ち上がろうとした。


でももう遅い。



肩を掴まれてそのままベッドに勢いよく倒された。


「帰る場所ないんでしょ?」



男の目はさっきまでとは違って冷たい。



「お願いします…やめてください。」



冷静に言ったつもりでも
声は震えていた。



「そんなにやりたくないの?」



「…はい」



正直に言えばどうにかなるだなんて思っていた私は甘かった。


私を倒した男が腰を上げ、自分のズボンのポケットから何かを取り出して私の目の前に座った。

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