ADULT CHILDREN
働くか高校に行くかで母と喧嘩したと祖母に話した。


どうして高校に行きたくないんだと言う祖母の質問に私は答えるわけにはいかず黙り込んだ。



祖母は無理に行けとは言わなかった。


「まあ女の子だから結婚って手もあるわね」


そんな冗談で私を笑わせる。


ただ祖母自身が高校に行けず苦労したらしく、


「行けるなら行った方が私はいいと思うけど、そこはさえちゃんが決めることだからね。」


そう自分の苦労してきた話を交えて言ってくれた。


祖母と話していると母が帰ってきて、母は祖母を顎で使って珈琲を入れさせる。


母がいる事で居づらくなった私は、自分の部屋へ戻った。

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