ADULT CHILDREN
「ごめん明日また買いに行ってくるから」



襲ってくる苛立ちを抑えるように息を吸い込み愛想笑いを見せた。



「あんた素直に謝れないわけ!?」


「え?すぐ謝ったじゃん」


「本当に横着な奴ねあんたは」



また始まった。



「じゃあなんて言えばいいの?」



「はあ?馬鹿にするのもいい加減にしなさいよ」



「いやおかしくない?私お母さんの言ってる事理解できないんだけど」



「私の頭がおかしいって言ってるのか!?おかしいのはおまえだろ!!大体誰のおかげで卒業できたと思ってるんだ!」



母はもう結構お酒を飲んでいた。


だから相手にしなければいいとわかっていた。


「はいはいすみませんすみません。あなたが全て正しいです」


だけど、苛立ちを抑えきれずに
ついもっとうるさくさせてしまうような言い方をしてしまった。

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