ADULT CHILDREN
【第5章】
親友
父と母は入学式に揃って姿を見せた。
私が通う高校は共学。
だけど共学なのは普通科だけ。
私の行く科は女子20人程の少ないクラスだった。
クラスメイトは如何にも真面目といった感じ。
眉毛が薄く、色が抜けて少し茶色くなった髪の私はなんだか場違い…そんな違和感があった。
―――友達なんて
できるのかな…―――
自分を冷ややかな目で見てくる同級生を見て、また中学校と同じ事が起こる事を恐れていた。
式が終わって教室に移動する時もひそひそ声さえ聞こえない。沈黙。
それに運が悪い事に私は1番前の席。
もう最悪だと思った。
担任は50歳くらいのおばちゃん先生。
黒ぶち眼鏡にひとつに纏めた黒光りする髪。
眼鏡から覗く目尻の上がった目がとても怖くて印象的だった。
初めてのホームルームが終わった後、早速担任に呼ばれた。
「髪、真っ黒にしてきなさい。あと眉毛、もう二度と剃らないで。毎日検査するから」
初日にして思っていたような高校生活は送れないだろうと悟った。
私が通う高校は共学。
だけど共学なのは普通科だけ。
私の行く科は女子20人程の少ないクラスだった。
クラスメイトは如何にも真面目といった感じ。
眉毛が薄く、色が抜けて少し茶色くなった髪の私はなんだか場違い…そんな違和感があった。
―――友達なんて
できるのかな…―――
自分を冷ややかな目で見てくる同級生を見て、また中学校と同じ事が起こる事を恐れていた。
式が終わって教室に移動する時もひそひそ声さえ聞こえない。沈黙。
それに運が悪い事に私は1番前の席。
もう最悪だと思った。
担任は50歳くらいのおばちゃん先生。
黒ぶち眼鏡にひとつに纏めた黒光りする髪。
眼鏡から覗く目尻の上がった目がとても怖くて印象的だった。
初めてのホームルームが終わった後、早速担任に呼ばれた。
「髪、真っ黒にしてきなさい。あと眉毛、もう二度と剃らないで。毎日検査するから」
初日にして思っていたような高校生活は送れないだろうと悟った。