ADULT CHILDREN
紗枝の言った言葉の意味を理解しないまま後を追い、結局おごってもらってお店の外に出た。


紗枝はご機嫌で私の腕に腕を絡ませて足を弾ませる。


「私の援交相手に4人カラオケだけでお金くれる人がいるんだけどね、その一人が…」



その内の一人が紗枝に電話をしてきて、カラオケに行きたいから今から一緒に行こうと誘ってきたらしい。


「その人はまぁ…親父なんだけどね、一時間で5千円くれるんだよ!友達も連れて行っていいって言われたからさ!」


私は言われるがまま従う事にした。


紗枝と15分くらい歩いて着いたカラオケの前にはバカボンのデカパンおじさんに似たお腹が大きく髪の薄いおじさんが立っていた。


その人こそが
紗枝の言っていた相手だった。



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