ADULT CHILDREN
「あんたら頭おかしいよ」


血を見た事で痛みが増した額の傷口を手の平で抑えながら言った。


「頭おかしいのはあなたですから」


母は冷静に返す。


「その金やるからもう関わんないで。もう無理だわあんたらと生活すんのは」


「また死ぬとか言うんでしょ。勝手に死ねば。」


「なんで私があんた達の為に死なないといけないわけ?そんなに馬鹿じゃないんだけど私。」


母は言い返した私にチッと舌打ちをした。


フラフラになりながら部屋に戻り
大きな鞄に服や下着、生活に必要そうなものを適当に詰めこんだ。




この家にはもう帰らない。


学校にももう行かない。



荷物を持ってリビングに向かう。

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