ADULT CHILDREN
祖母が家に来た時も同じ。
祖母がいると母は私に何もしてこない。
何も言わない。
だから祖母の家から帰る時や、祖母が帰ってしまう時はとても辛かった。
その日は朝から何度も何度も
「帰らないで」
「帰りたくない」とずっと泣き続けた。
怒られてもいい。
わがままと言われてもいい。
だからずっと傍にいたい。
祖母はそんな私をそっと抱きしめ、赤いリボンをつけた茶色いテディベアをくれた。
「また会えるから」
温かい手で
何度も私の背をさすってくれた。
祖母が帰った後はいつも部屋で一人閉じこもってテディベアを抱いて泣いた。
夜になると母が勢いよく部屋のドアを開ける。
「いつまで泣いてるの!?ご飯食べないの!?」
祖母が帰った途端に強い口調で怒鳴る。
何も答えないでいるともうお前の分はないからなと部屋を出て行く。
お腹が空いているだろうと母と入れ違いに父が来て早く食べなさいと促す。
母が眠った後、遅い夕食をひとりで食べる。
祖母が帰っただけで食事は喉を通さない。
まるで砂利でも食べているかのような気分だった。
祖母がいると母は私に何もしてこない。
何も言わない。
だから祖母の家から帰る時や、祖母が帰ってしまう時はとても辛かった。
その日は朝から何度も何度も
「帰らないで」
「帰りたくない」とずっと泣き続けた。
怒られてもいい。
わがままと言われてもいい。
だからずっと傍にいたい。
祖母はそんな私をそっと抱きしめ、赤いリボンをつけた茶色いテディベアをくれた。
「また会えるから」
温かい手で
何度も私の背をさすってくれた。
祖母が帰った後はいつも部屋で一人閉じこもってテディベアを抱いて泣いた。
夜になると母が勢いよく部屋のドアを開ける。
「いつまで泣いてるの!?ご飯食べないの!?」
祖母が帰った途端に強い口調で怒鳴る。
何も答えないでいるともうお前の分はないからなと部屋を出て行く。
お腹が空いているだろうと母と入れ違いに父が来て早く食べなさいと促す。
母が眠った後、遅い夕食をひとりで食べる。
祖母が帰っただけで食事は喉を通さない。
まるで砂利でも食べているかのような気分だった。