ADULT CHILDREN
翌朝、父はその日も帰っていないと母から電話があった。
雄太とは電話で話してすべて説明していた。けれど、まだ中学生の修平には何を聞かれても「大丈夫」としか言わなかった。
修平の涙を見たくなかった。
お昼、佐藤さんが私の体を心配して仕事を休み、二人でまた実家に行きどこを探したのか報告した。
母は絶対死んでないと言い張り、その日車で祖母と母と私と佐藤さんで父を探すことにした。
国道を走って父の地元へ行ってみようということになった。
佐藤さんが運転してくれて私が助手席に座った。
車の中で、父は車に乗っていっているからもしかしたらすれ違う可能性もある。
そんな話をしている最中だった。