ADULT CHILDREN
そしてまた母も言う。



あんな男と結婚したのは間違いだった。


前の借金で返済したお金をすべて返せと言ってくれ。


どうして私がこんな目にあわなければいけないんだ。



子供がいなければ幸せだった。




あんた達がいなければすぐにでも離婚していたのに。





そう言われて私は母に怒鳴った。


その理由はひとつ。



修平に聞こえるように大きな声で子供の存在を否定したからだった。




「私の前では何とでも言っていいけど修平や雄太の前でそういう事を言うのは絶対に許さない!!」



すると母は「じゃぁ私の気持ちはどうなるのよ」と怒鳴り返す。



この時


母親になるべきではない人間が親になってしまったと思わされた気がした。

< 577 / 719 >

この作品をシェア

pagetop