ADULT CHILDREN
通夜が始まったけど、私は浩人が暴れて静かに参加できないため、別室で通夜の様子を見ていた。


お焼香の時だけ参列して後はまた別室。


最後なのに。


そう思っていた時に佐藤さんが葬儀場に姿を見せる。



昨夜最終の新幹線に間に合わずわざわざ車を飛ばしてきてくれたのだ。




「ごめんね遅くなって」



佐藤さんは喪服を着ていて、私の喪服も持ってきてくれていた。


佐藤さんが着いてすぐ通夜が終わり、佐藤さんは親戚に挨拶をした後祖母にお線香をあげた。




「ばあちゃん笑ってるみたいだね」


手を合わせた後棺桶の中の祖母を肩を並べ見つめていた。



「俺最後に話したのあの引越しの時だもんな」



「そういえばそうだね」

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