大嫌い、でも、大好き

また明日




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「ちょっと悠希!それ私の!」


「残してるから食べてやったんだろ?」



ママも帰ってきて悠希を入れて四人で摂る夕食も今はもう当たり前みたいになってる。

こうやっておかず争奪戦も日常に組み込まれた一コマ。



「好きだから最後に食べようと思ったのに!」


「千鶴、ママのあげるから早く食べちゃいなさい。」


「――…わかったよ。」



誰かのがほしかったんじゃないのに…。

悠希とのこんな言い合いだって嬉しかったりするんだよ?

ほんとに些細な事でも言い合いできるのって悠希の近くにいるんじゃないかって実感にもなるから。



「そう言えば悠希くん、いつ向こうに行く事になったの?」



―――…向こう?

ねぇ、悠希…


向こうって何?



「またわかんないっす。母さんが帰ってこないと…」


「そう…、寂しくなるわね。ね?千鶴…」



ね?って言われても…

悠希はどこかに行くの?



私、何も聞いてないよ。




「わたし……何も聞いてないよ?」


「…………お前に言う必要なんてないだろ。」



何、それ…

そんなに私の事嫌い?

パパやママは知ってて、パパやママより一緒にいる私には何も言わないの?


悠希にとって

私は何なんだろうね…




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