You are Loved by me.
『琴美、これ可愛くない?』

『祐樹の口から可愛いなんて、珍しいね~』



楽しい時間は過ぎていく。

あたしはこの幸せな時間が、永遠に続くと思ってた。



『琴美、そろそろ帰ろう?』

『おっけー』



お店を出て、目の前の横断歩道を渡る。

信号は青。…確かに青だったのに。



キキキキキーッ!



『琴美っ!!!』

『え…?』



渡ろうとしていたあたしの腕を、祐樹は後ろから思いっきり引っ張った。
当然、あたしは後ろに尻餅をつく。

あたしが尻餅をつくと同時ぐらいに、ドンッという鈍い音がした。



『祐……樹…?』



体を起こすと、目の前で祐樹が倒れている。
あたしは何が起きたのか分からなかった。

近くに1台のダンプが変な方向を向いて止まっていて、次第にあたりが騒がしくなっていく光景。



『きゅ、救急車を呼べ!』



…救急車…?何…それ?誰か怪我したの?



『き、君…怪我してない?』

『あたしは特に…。ねぇ…何があったの?』



ナニガ、アッタノ?
 
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