You are Loved by me.
『祐樹ぃっ…っく…祐樹ぃぃぃっ!』



誰かが泣いてる。
…祐樹のお母さん…?



…祐樹は2度と目を覚まさなかった。










「あの事故は、琴美にとって深すぎる傷だもんね…」

「うん。」



あのとき、祐樹があたしに一目惚れなんかしなければ、
祐樹が命を落とすことはなかったかもしれないのに。



「あたしは琴美の人生だから、何かを押し付けようとは思わないよ。」

「ありがと…凛。」

「おっしゃ。久しぶりに遊ぶか!?」

「いいねぇ!遊ぶか!」



凛が鼻歌を歌いながら、自分の席へ戻っていく後ろ姿を見つめていた。

…現在13:10。


“愁”に出会う、2時間前のこと。
 
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