好きだと言えなくて。
塊。
その表現が適切だと思う。
塊、だ。
「…叶」
「…ばっくれる?」
「もちろん…っ!!」
学校に着いて、校門をくぐって、"まさか"が確固たるものになって。
叶を見つめて、声をかけて、冒頭に至る。
漫画の世界じゃあるまいし、山とは言わない。
ただ、2人や3人じゃない。
女子、女子、女子…男子が1名。
「…じゃ、いってらっしゃい」
「はいぃぃぃい~っ!!??」
「いってらっしゃい、俺、めんどくさいから、」
2回言った。
え、まじ。
『いや、フツーあの中に突っ込むほうがめんどくさいよ』なんて言えるわけもなく。
(途方に暮れる、ってこーゆーのをいうのね)
なんて、他人事みたいに考えてたりした。