Life Get Of Past
「煩い煩い、あのポンコツ親父め!」

 ルイスは自分の部屋に戻るや、一人にしては大き過ぎるベッドに飛び込む。、飛び込むと枕の方へ進み枕の近くに着くと、拳を作り何度も枕を叩き付ける。それ程、今の事に腹を立てたのだろう。

 暫く自分まかせに枕を叩いていると、それも虚しくなったのか俯き、先程の父親の言葉を思い出す。

 明日、自分の運命を揺るがす、両親や王にとって大事な日が来る。婚約はまだ少しだけ先の話になるが、ルイスはそれさえも嫌だった。

 時間が幾つか経つと、ルイスは表を仰ぐ。真っ白な天井が目の前に映るや、ルイスは顔をしかめる。嫌な記憶を、思い出してしまった。

 何故、あの日は目が覚めていたのだろう。母と一緒に寝ていれば、もしかすると、気まぐれで殺されていたかもしれない。気まぐれで、と曖昧な言葉を使うのは、あの暗殺者が母だけを狙っていたからであるが。
< 12 / 45 >

この作品をシェア

pagetop