Life Get Of Past
「あ、俺は無理」

「ど、どうしてですか? ハンバーグ、お嫌いになったんですか?」

 イオンは、心配そうにルイスに尋ねる。大好物だというのに、どうしてルイスは食べようとはしないのだろうか。

「お前も聞いてるだろ? 明日、俺とエイミーが婚約の為に話し合うの」

「知っていますよ。僕は会った事はありませんが、エイミー姫様は可愛いらしい方とお聞きしました」

 確か、イオンとエイミーは面識がないはずだ。イオンが来たのは、母が殺される少しばかり前の事で、時間的には会う事は出来るが、身分の差がイオンとエイミーを会わなくさせているのだろう。

 ルイスは、イオンとエイミーが会わない事は不幸中の幸いと思っている。イオンは数少ない味方だからだ。

「イオン、あいつに会ってみなよ。絶対、拒否反応起きるからさ」

 エイミーを可愛らしいと戯言を言うイオンに、ルイスは言及し考えを改めさせようとする。自分が信頼を置ける人物には、徹底的に自分と近い立場になって貰いたかった。
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