流れ橋
わたしは、思わず鼻で笑ってしまった。

「何それ、朋子本当に信じてるの?別に、関係ないよ。今回のこともただの偶然でしょ。」

「でもさ、藍子覚えてる?日本人形。普通、人の家になんて、とんでこないよ。きっと、人形が藍子に見つけてほしくてさ、」

「あり得ないよ。」わたしは、朋子の言葉を笑い声で遮った。

「わたし、霊感なんてないもの。それに、お父さんのこともわたしのせいじゃないもの。そうだよね。」

「当たり前だよ。ゴメン。今のは、私が悪かった。」朋子は、ハッとした顔をしてわたしに謝った。

「いいんだ。気にしないで。わたしが、ただついてないだけなの。ところで、今日は、帰りお父さんの病院行かなくちゃいけないの。電車、途中でおりるね。」わたしは、いった。
「了解。ところで、花火大会のことなんだけどさ、さっき先輩と話したんだけどね。」朋子は、歩く速度を少し緩めながら話だした。
「先輩には、詳しいこと話してないんだけどさ。」
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