流れ橋
どうしよう。どうしたらいいのか。後悔ばかりが、先に立つ。

「そうだ、後でメールするって、言ったっけ。」わたしは、一人ごとをいった。次の瞬間、頭を激しく壁にうちつけた。

バカバカ。どうしよう。しばらく考えても何も言葉が浮かんでこない。

時間を元に戻すことは、できないし。わたし、ずっと気付かないでいたなんて。人のこと、いえないくらいひどい奴だと思った。

今、田中くんのことを思うと、胸がいっぱいになる。

今からでは、もう遅いかもしれないが、わたしは、携帯を取り出してメールを送る決心をした。

[こんばんは。卒業アルバムを見ました。すごく驚いたけど、今、凄く君に感謝しています。ありがとう。本当に、ありがとう。封印は、解きました。なんだか、わたし自身、大きく変わりそうです。ではまた。]

送信。わたしは、メールを送った。
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