流れ橋

空を見上げると、真っ青だ。遠くに入道雲が、もくもくと立ち上がっている。

夏が来た。気分が、解放的になってくる。

やっと、テストが終わった実感をわたしは、かみしめていた。

それから、電車に乗ってわたしは、お父さんのいる病院に向かう。
病院では、お母さんも一緒に付き添っていた。二人ともずいぶん、表情が和らいでいるように見え、ひなたぼっこをしていた。

「やっほー。」わたしは、二人に声をかけた。

「よく来たわね。」お母さんが、微笑んでいる。

お父さんも、少し笑っているように見えた。
「昨日、花火どうだった？綺麗だったでしょう。」お母さんがいった。

「ずごくよかったよ。お母さん達も、今度、見にいくんでしょ。」わたしは、椅子に座りながら言った。

「もちろんよ。楽しみにしてるんだから。ところで、テストどうだった？」心配そうだ。
「今回は、かなり頑張ったから大丈夫だよ。」