流れ橋
「あるわよ。きっと。」お母さんは、力強く言った。

電車の車内に、夕焼けが広がっていく。

わたしもお母さんも赤く染まっていった。

わたしは、ただ、嬉しくて、切なくて胸が痛くなった。

「お母さん、ありがとう。」そっと、言った。

そして、静かに電車に揺られながら、窓の景色をずっと見ていた。
< 198 / 201 >

この作品をシェア

pagetop